テーマ:旅行

屋久島冒険記

 どこか遠くに行きたい。  その衝動だけが私を突き動かした。  痛む足を引き摺って、前へ前へと突き進む。  その樹は緑の王宮の奥に鎮座していた。  小賢しい人間の営みを嘲笑うかのように睥睨していた。 出発  4時、起床。外は暗い。天気予報を確認すると、台風に動きはない。曇天だが雨風はなく、この分ではツ…
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帰還航路 ~小笠原旅行記~ 9月19日

 4時45分、起床。ぼんやりと朝日を眺める。帰路に書き物をしていたら、少し酔った。今回の旅行中初めてのことである。そういえば、あまり船酔いした人を見なかった。マッコウ海域で同乗していた子供位だった。船は身を捩るように揺れた。おがさわら丸も東京に帰るのを嫌がっているのだろうか?  小笠原に住むにはどうしたら良いかと考えた。島…
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帰還航路 ~小笠原旅行記~ 9月18日 最終日

 小笠原滞在の最終日である。この日は特に予定を決めていなかった。街中をぶらついたり、カフェでお茶をしたり、のんびり過ごすつもりだった。  カメラを片手にメインストリートを闊歩した。クジラの意匠のマンホールが小笠原らしかった。島で唯一の高校と小中学校を覗いてみた。授業中なのか、校門付近に人の気配は無かった。水産センターで海亀を見…
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帰還航路 ~小笠原旅行記~ 9月17日 ドルフィンスイミング

 2時00分、ニワトリは鳴いていないが、肩が痛んで目が覚めた。昨日の日焼けが熱を持っていた。タオルを濡らして肩に当て、冷やしながら寝なおすことにした。  8時30分、父島タクシーの店の前に来た。今日一日、クルーザーでの海の観光ツアーに参加する。父島以外の離島(南島)に上陸してみたり、海中公園でシュノーケリングをしたり、ホエ…
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帰還航路 ~小笠原旅行記~ 9月16日 体験ダイビング

 小笠原で迎える初めての朝。私はニワトリの鳴き声で起こされた。時計を見たら午前3時。まだ外は暗かった。奴はコケコッコーと声が枯れるほど懸命に鳴いていた。「ありえないだろう」寝惚けた頭で思った。ニワトリの声で起きるなんて、「まんが日本昔話」の中だけの出来事だと思っていた。宿の裏庭にニワトリが放し飼いにされていた。島ではニワトリを飼っている…
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帰還航路 ~小笠原旅行記~ 9月15日 島内

 5時00分、ざわついた気配で目覚める。船内は薄明かりに包まれていた。気の早い船客が何人か起き出していた。私もその一人だろう。私はジャンバーを掴んで、甲板上に出た。船の上で海の日の出を見ることも、今回の旅の目的の一つだった。海が荒れているように見えるのは、気分の問題だろうか?空は既に完全に明るくなっていた。東の水平線上に日が昇る…
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帰還航路 ~小笠原旅行記~ 9月14日 船旅

 JR浜松町駅の北口改札を出て右に真っ直ぐに進むと、一見、公園にしか見えないゲートにぶち当たる。門から中に入ると、タイル貼りの広場になっており、その中央の地面から帆船のマストが突き出ている。そこが竹芝桟橋である。隣接する待合所で乗船手続きを済ませ、私は広場の列に並んだ。東京の空は曇り、気温は少し肌寒いくらいだった。 …
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熊野巡礼 3

 ホテルで朝食を摂ってこなかったことを後悔しながら、空腹を抱えて神倉神社から熊野速玉神社まで歩く。喫茶店の看板に、通り過ぎてから気が付き、急いで戻ってその店に飛び込んだ。カウンター席につきサンドイッチセットを注文した。喫茶店の女主人は手馴れた手つきで、卵を焼き、食パンに私の嫌いなキュウリを切って並べ始めた。「あぁ、キュウリは抜いてくださ…
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熊野巡礼 2

ゴトビキ岩  バスは30分ほどで勝浦駅に帰還した。予定を前倒しして新宮に移動しても良かったが、折角、日本でも指折りの漁港にいるのだし、名物の鮪か鯨でも食いたかった。良い店はないかと駅の周辺をうろついたが、昼食にも夕食にも中途半端な時間の所為か、開いている店は少なかった。仕方なく結局駅前の喫茶店風の店に入った。店の中には「生鯨刺…
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熊野巡礼 1

11日 夏休みも中盤に差し掛かる。13日から旅行に行くつもりなのに、何の準備もしていなかった。そもそも行き先が決まっていない。候補は出雲・熊野・諏訪などが上がっているが、何となくしっくりこない。とりあえず見所が多そうな熊野にすることにする。  熊野は去年の夏に行く予定が有った土地である。船に乗ってどこかに行きたかった時期で、東京…
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小田原の役 第四陣

 一夜城公園から祭で所々通行止めされた市内を抜け、車は足柄平野を縦断し、国道246に乗る。このまま道沿いに走れば家に帰れるが、その前にヤビツ峠に行くために横道に入った。車はヤビツ峠の細い山道を登っていく。まるでイニシアルDに出てくるような峠道を右に左にとハンドルを切りながら登っていく。思えば、免許を取ってから山道ばかりを走っている気がす…
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小田原の役 第三陣

 天守閣を降り、常盤木門を潜り、本丸から二ノ丸へ移る。そこも数々の屋台が所狭しと並び、仮設ステージではライブが行われていた。それらを横目に歴史見聞館に入った。ここは主に後北条氏五代の偉業の紹介が行われていた。遠野でもこんなのがあったなぁと思いながら、川越の合戦の紙芝居や、秀吉との小田原の陣のミニシアター等を見物した。北条氏は早雲を始め、…
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小田原の役 第二陣

 小田原市内には意外に早く辿り付いた。ただ、持って来た自動車用の地図では、小田原市内の道路が良く分からなかった。いつもだったら、観光スポット周辺の地図と駐車場の位置をネット上で調べておくのだが、今回は準備不足が否めなかった。観光用の標識に従って小田原城を目指すのだが、城の周辺をグルグル回るばかりだった。その時、視界に"臨時駐車場"の文字…
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小田原の役 第一陣

 ドアノブを掴んだまま振り返ると、畳が日光を照り返して、部屋がほのかな輝きに包まれる。我ながら綺麗に部屋を掃除したものだと思う。何かあった時の為に遺書でも書こうかと思ったが、次の瞬間には馬鹿らしくて苦笑してしまう。それは大げさ過ぎるだろう。でも、いつもそれ位の覚悟で家を出ることにしている。もうこの部屋には帰って来ないかもしれない。そう思…
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